どうして恋をしてはいけないのか。

美術室に居る時間は、とても楽しいもので、心地が良かった。


けれど、季節が移ろう度に、環境は変わる。


「もう、ここに通う事は出来ない」


いつもの通り、美術室で部活動として絵を描きながら呟く。


「……え?」


アマリリスちゃんは、一瞬、瞳を開き、表情を消す。

だから、それ以上、感情を読み取る事は出来なかった。