「どうしてあんなことしたんだよ」
「……俺は、ユウヒさんのファンです。あなたに憧れて、お世話がしたくて事務所に就職しました」
「それは知ってる」
秋山は誰よりも俺のファンを公言していた。だから志津香さんに願い出て俺のマネージャーにした。信頼していたし、だからまひると朝飛の世話も頼んだ。
「新曲の初披露、上手くいってほしくて。それなのに、ユウヒさんなかなか歌わないからいてもたってもいられなくなってしまって……」
「だからってあれはないだろ。お前もこの業界にいたんだし、やっていいことと悪いことくらいわかんだろうが!」
つい、いつもの調子で叱ってしまう自分がいた。
秋山はもう仕事のパートナーではないというのに。
「申し訳ありませんでした。でも今日のステージ、絶対に成功して欲しいんです」
大真面目にいう秋山に怒りを通り越して呆れてしまう。
「はぁ……。俺から大切なものを奪っておいてよく言うよ」
「大切なもの?」
「まひるのことだよ。とにかく俺はもう歌えない。あの曲は彼女と息子と俺、三人の幸せな未来を思って書いた。だからもう、歌う意味なんてないんだ」
「そんな! 違うんです」
「なにが違うんだよ」
「全部嘘なんです。俺とまひるさんにはやましい関係は一切ないんです。二人に別れて欲しくて不倫しているようにでっち上げたんです」
秋山の言葉に我が耳を疑った。
「……俺は、ユウヒさんのファンです。あなたに憧れて、お世話がしたくて事務所に就職しました」
「それは知ってる」
秋山は誰よりも俺のファンを公言していた。だから志津香さんに願い出て俺のマネージャーにした。信頼していたし、だからまひると朝飛の世話も頼んだ。
「新曲の初披露、上手くいってほしくて。それなのに、ユウヒさんなかなか歌わないからいてもたってもいられなくなってしまって……」
「だからってあれはないだろ。お前もこの業界にいたんだし、やっていいことと悪いことくらいわかんだろうが!」
つい、いつもの調子で叱ってしまう自分がいた。
秋山はもう仕事のパートナーではないというのに。
「申し訳ありませんでした。でも今日のステージ、絶対に成功して欲しいんです」
大真面目にいう秋山に怒りを通り越して呆れてしまう。
「はぁ……。俺から大切なものを奪っておいてよく言うよ」
「大切なもの?」
「まひるのことだよ。とにかく俺はもう歌えない。あの曲は彼女と息子と俺、三人の幸せな未来を思って書いた。だからもう、歌う意味なんてないんだ」
「そんな! 違うんです」
「なにが違うんだよ」
「全部嘘なんです。俺とまひるさんにはやましい関係は一切ないんです。二人に別れて欲しくて不倫しているようにでっち上げたんです」
秋山の言葉に我が耳を疑った。



