ソファーに体を押し倒してパジャマのボタンを外した。恥ずかしがる彼女の両腕を片手で押さえると露になった胸元に顔をうずめた。

「雄飛、ダメだよ」

「どうして?」

「だって私の体、女優さんたちみたいにきれいじゃないし」

 やはり気になるものなのだろうか。そもそも仕事相手と彼女は比べる対象ではないのだけど。

「またそれ言う。きれいだよ。俺にはまひるだけ。他の女性なんてどうでもいい」

「本当に私だけ?」

 不安に揺れるまひるの瞳を俺はじっと見つめる。

「ああ、そうさ。なら聞くけど、俺より顔がよくてスタイルのイイ男なんて世の中にたくさんいる。まひるはそっちがいい?」

「雄飛がいい」

「だろ。じゃあ、俺を見て。俺だけを考えて。また俺の子を産んでくれ」

 会えない時間を埋めるように俺たちは抱き合った。


「なあ、まひる。今日どこか行こうか。どこがいい?」

 そう問いかけると、腕の中にいたまひるは困惑した様子で顔をあげた。

「……嬉しいけど、大丈夫なの?」 

「大丈夫ってなにが?」

「週刊誌とか……」

 確かに三人で一緒にいるところを撮られる可能性はゼロじゃない。でも、そんなリスクをいちいち考えて行動を制限するのは嫌だった。俺はみんなで出かけたい。