君と友達な私の、赤い毛糸が繋がらなくても





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文化祭も、卒業式も終わって。

今は高校生。

「‥おはよ。」

彼とおんなじ高校に進学した私は、今でもたまに彼に会う。



私は、彼に想いを伝えなかった。



それは、彼に好きな人がいると思ったから。
なにも、確信がなかったわけじゃない。

文化祭の帰り道、一度聞いたことがある。

「ねぇ、好きな人とかおらんの?」

彼は、

「んー、なんも言わんどくわ。」

とだけ言った。



でも私は薄々気づいてたんだと思う。

私の幼なじみと話す時だけ、
彼はすごく楽しそうなんだ。


私は冴えないただの友達だけど、
私の幼なじみはすごく可愛くて、優しくて、愛おしい。

‥ね。敵わないでしょ?

だから、私は諦めた。
‥そして選んだんだ。

彼の友達、で、近くにいようって。