三年前まで私にはお母さんがいた。しかし、お母さんは身体が弱くて、家事ができない日も少なくない。だから、幼い頃からお惣菜を食べることが多かった。また、お母さんも私に手料理を食べさせてあげられないことを申し訳なく思っているようだった。
お父さんはそんなお母さんを元気づけようと
休日に焼きそばを作るようになった。焼きそばはお母さんの大好物だ。お母さんは、
「お父さんの作る焼きそばはソースと麺がマッチしていて美味しい。」
とよく言っていた。そして、私もお父さんの焼きそばが大好きだった。お父さんの焼きそばは私やお母さんへの優しさを感じられて、食べるといつも幸せな気持ちでいっぱいになった。お父さんの焼きそばと家族三人で過ごす時間は本当に楽しくて、笑い声が絶えなかった。

しかしー。
私達の幸せは終わりを迎えようとしていた。