そんなわけで、形式上結婚を申し入れるために、俺はルーデル公爵家を訪ねた。
わかっていたことではあるが、公爵家としても俺をあたたかく迎え入れる雰囲気などない。
王太子妃になる予定であった愛娘がポッと出の騎士に嫁ぐのだから、屈辱以外の何ものでもなかったのだろう。
公爵家の応接間に通された俺に、コンスタンスは美しく、流れるような挨拶をした。
「ルーデル公爵が長女、コンスタンスでございます。不束者ではございますが、どうぞ末永くよろしくお願い致します」
それまでも王太子の婚約者としての彼女は何度も目にしてきたが、こうして向かい合って会うのは初めて。
目と目をしっかり合わせるのも初めてだ。
この時俺は21歳で、彼女は17歳。
だが、その気品溢れる美しさと凛とした佇まいは、とても17歳の少女には見えない。
わかっていたことではあるが、公爵家としても俺をあたたかく迎え入れる雰囲気などない。
王太子妃になる予定であった愛娘がポッと出の騎士に嫁ぐのだから、屈辱以外の何ものでもなかったのだろう。
公爵家の応接間に通された俺に、コンスタンスは美しく、流れるような挨拶をした。
「ルーデル公爵が長女、コンスタンスでございます。不束者ではございますが、どうぞ末永くよろしくお願い致します」
それまでも王太子の婚約者としての彼女は何度も目にしてきたが、こうして向かい合って会うのは初めて。
目と目をしっかり合わせるのも初めてだ。
この時俺は21歳で、彼女は17歳。
だが、その気品溢れる美しさと凛とした佇まいは、とても17歳の少女には見えない。


