マリアとレイノルドは、話しかけてきた男とともに個室へと入った。
革張りのソファが置かれた室内には、酒が飲めるカウンターがついているが、人払いをお願いしたのでバーテンダーはいない。
「それで、さっきの話だが――」
スート商会の副社長と名乗った男は、上り調子の業績はすべて自分の手柄だと語った。
自称・先見の明がある彼が次に目をつけたのが『魔法』。タスティリヤ王国で、誰でも魔法が使えるようになれば人々の生活が豊かになる、と思いついたらしい。
革張りのソファが置かれた室内には、酒が飲めるカウンターがついているが、人払いをお願いしたのでバーテンダーはいない。
「それで、さっきの話だが――」
スート商会の副社長と名乗った男は、上り調子の業績はすべて自分の手柄だと語った。
自称・先見の明がある彼が次に目をつけたのが『魔法』。タスティリヤ王国で、誰でも魔法が使えるようになれば人々の生活が豊かになる、と思いついたらしい。