大きな声が、劇場の正面ロビーに響いた。
見上げると、ロビーを見下ろす二階の手すりに手をかけたマリアが、今にも泣き出しそうな顔でレイノルドを見下ろしている。
あの顔を、レイノルドは前にも見たことがある。
第一王子アルフレッドから婚約破棄を言い渡されて、裏庭の奥の奥に進んでくるときの彼女も同じ表情をしていた。
悔しいけれど、どうやっても取り返しがつかない事実を必死に受け入れようとしているような。
それが〝高嶺の花〟らしいと分かっているような。
けれど、幼い子どもみたいに、みっともなく大声で泣き出してしまいたいときの顔だ。
「レイノルド様! わたくし、あなた以外の男性と恋をしたいとは思いません! 国王陛下に進言するとき、あなたのためなら処刑されても構わないと思った、あのときのままですわ。信じてください!!」
「…………」
見上げると、ロビーを見下ろす二階の手すりに手をかけたマリアが、今にも泣き出しそうな顔でレイノルドを見下ろしている。
あの顔を、レイノルドは前にも見たことがある。
第一王子アルフレッドから婚約破棄を言い渡されて、裏庭の奥の奥に進んでくるときの彼女も同じ表情をしていた。
悔しいけれど、どうやっても取り返しがつかない事実を必死に受け入れようとしているような。
それが〝高嶺の花〟らしいと分かっているような。
けれど、幼い子どもみたいに、みっともなく大声で泣き出してしまいたいときの顔だ。
「レイノルド様! わたくし、あなた以外の男性と恋をしたいとは思いません! 国王陛下に進言するとき、あなたのためなら処刑されても構わないと思った、あのときのままですわ。信じてください!!」
「…………」



