だが、マリアは現に流行の画家と二人きりでいた。
用心深い彼女が、うかつに二人きりになったとは考えにくい。
誰にも知られたくない話があったのだろう。
だから、休憩時間が終わったのに席に戻らずに、二人きりで会っていた――。
ズキン、と胸が痛んだ。別に、剣や矢にうがたれているわけではない。
ただ、裏切られたのが辛いだけだ。
長年、一途に想い続けてきた相手が、今まさに離れていこうとしている。
「…………あんたも、俺を好きなんじゃなかったのかよ」
「好きですわ!」
用心深い彼女が、うかつに二人きりになったとは考えにくい。
誰にも知られたくない話があったのだろう。
だから、休憩時間が終わったのに席に戻らずに、二人きりで会っていた――。
ズキン、と胸が痛んだ。別に、剣や矢にうがたれているわけではない。
ただ、裏切られたのが辛いだけだ。
長年、一途に想い続けてきた相手が、今まさに離れていこうとしている。
「…………あんたも、俺を好きなんじゃなかったのかよ」
「好きですわ!」



