そう言って、マリアは真っ赤な顔で目をつむった。
 レイノルドは、小さく頷いて起き上がる。
 膝が軽くなって、そばに手をつく物音がして、そっと近づいてくる感覚があって――。

 強ばっていた唇に、ちゅ、と優しい感触がした。

 ぱっと目蓋を開けると、すぐ近くにある顔が同じように赤くなっていた。

「……星より、あんたを見ていたい」

 再び重なった唇は、先ほどよりも熱かった。