【受賞&書籍化】高嶺の花扱いされる悪役令嬢ですが、本音はめちゃくちゃ恋したい

「お前らみんな、俺にそういう人間であってほしいと思っていただろう。兄貴こそ国王にふさわしいと、争いなく譲位が進むようにと、願っていただろう。なぜ都合がいいときにだけ俺に善意をねだる?」

 双子の王子の周りにいる大人は、レイノルドを『出来の悪い弟』に仕立てあげようとした。レイノルドもそれに甘んじて生きる道を模索していたはずだ。
 だが、第二王子は変わった。マリアに恋をしたせいで。

 レイノルドは、ぐっと拳を握りしめて吐露した。

「俺は二番目でかまわない。玉座も名誉も何もかも兄貴に譲ってやる。だが、マリアヴェーラだけは渡せない。彼女だけは、俺が、この手で幸せにしてみせるって決めたんだ!」

「――――と、いうわけですわ」