死にたがりな君と、恋をはじめる



でも、もう我慢することは限界で、目の端からツーッと涙が一粒こぼれ落ちた。







……ダメだ。









私はやっぱり弱虫だから、涙を我慢して、本心を隠し続けることはもうできそうにないや。










私は嗚咽を必死に抑えて、小さく呟いた。














「……寂し、かった、の……っ」






一度口に出したら、止まらなくて私は大粒の涙を何粒も落とし、スカートをぎゅっと握りしめた。











「誠おばさんはいい人、だし……大好き、だけど……。本当は、両親に囲まれてる友達が、うらやましくて……」








学校の行事の時や、友達の家に遊びに行った時。








みんなは親がうざいうざいとは言っていても、そういうことを笑って話せることが、いつもうらやましくて。






私には、そんな人がいたことなんてないから。






家族ってどんなものなんだろう、もし自分が家族と仲が良かったらどんな感じなんだろうだとか、勝手に憧れて、勝手に想像して。








それでも、想像したところで現実に理想が現れるわけがなくて。













その事実に気が付いた瞬間。






友達が家族と仲良くする様子を見るのが嫌になって。
















それで避けるようになったら、友達までいなくなってしまった。






一人になった瞬間言いようもない虚無感が私を襲った。










実は、いじめなんて、暴力を振るわれるのが痛いだけで、そこまでつらいわけではなかったんだ。







私が死にたいと思った、一番の理由。



――それは。