そんな私を見て、レイは諭すように続ける。
『でもさ、奈月。色々言い訳して死んだって、絶対に幸せになんかなれないよ。転生して別人になってもどこかにしこりが残るんだ』
「しこり……?」
私はレイの言葉を繰り返すようにつぶやいた。
理解できないのに、意味はしっくりときて、不思議な感覚だった。
……私はずっと。ずっと言い訳を繰り返していた。
死にたい理由を嘘で覆い尽くして、そんな私は生まれ変わっても幸せになれないのは当たり前なのかもしれない。
レイに言われて初めて気が付くだなんて、私、馬鹿だ……。
私は……いじめがつらくて死のうとしたわけじゃない。
否定したくても、もう心の奥底では、答えが出ていて、私はゆるゆると俯いた。
違う、違う……私が死にたいのは、いじめのせいだ。
心の中で押さない自分がいやいやとわがままな子供のように首を振る。
すると、ふいにレイが私の頭に手を伸ばして、撫でた。
撫でられているような感覚はないのに、頭の触れられている部分からじんわりと温かさが広がっていく。
あたたかな感覚にジワリと頬が熱くなって。
『ほら、奈月。もう認めなよ』
「ッ……」
レイのいつにもまして優しい声に涙腺が揺さぶられて、目元が熱を持った。
嗚咽が漏れそうになって、両手で抑えて、唇の端を噛んだ。
……言えない。言いたく、ない。


