『別に、いじめで自殺は別におかしいことではないと思うよ? 実際そういう人何回も見たしね』
「だったら……っ」
レイの言葉に、息の塊を一気に吐き出す。
だったら、気が付いていないふりをしてくれたって、いいじゃないか。
なんで、私にそんなまっすぐな顔で、問い詰めてくるんだ。
「レイは幽霊で、たまたま私が自殺しようとしたとこに居合わせただけで、全然……全然関係ないじゃない! それなのに……なんで。なんでそんなに私にかまうの⁉」
『関係ない……か』
レイの憂いのある声が気になったけど、一度吐き出した私の『本音』は止まらなくて、私は頭を掻きむしった。
「ッ……死なせて、よ……。楽にならせてよ……っ」
俯いて、かすれ交じりに本音をこぼすと、レイは小さく息を漏らす。
『……別に、俺は、……奈月が本気で死のうとしているなら、止める気はないよ』
「っえ――……?」
レイの言葉に、反射的に顔を上げた。
「な、に……言ってるの……?」
私は、死のうとしている時はいつだって真剣だ。
本気で死にたいわけじゃないのに、死にたいと繰り返すわけがない。
……そんなの、本当にしんどい人に失礼だから。
きょとんと首を傾げた私に、レイは少し苦笑した。
『いや、本気っていうのは死ぬ気がないっていう意味じゃなくて……奈月ってさ、自分が死んでまで叶えたいことがあるんじゃない? それを、隠すためにいじめを言い訳にしたとか』
「ッ……」
私は、再び目を大きく見開いた。
それまでは、気が付いていなかったのに、言われた瞬間思い当たることがあって、心臓のあたりの服をゆるゆると離した。


