死にたがりな君と、恋をはじめる

肩をすごい力で押されて、どさっと地面に倒れ込んだ。




「痛っ……」





手をついた瞬間に、鋭い痛みが手首に走った。





手をついた時、ひねった、かも……。





手首をさすると、田中は楽しそうな笑顔を浮かべた。






「あれ? 手首痛めちゃった? かわいそう~」


「っ、ふざけないでよ……誰のせいで……っ」





下唇を噛んで、田中を上目づかいに睨みつける。






すると、田中は少しの間沈黙して。




次の瞬間、ぞっとするほど冷たい目をしていた。





「……ほんと、その顔ムカつく」





田中はボソッと低い声で呟くと、私の腹を躊躇なく、思い切り蹴り上げた。

その衝撃で、私はあっけなく、地面に横たわってしまう。





っう……げほっ……。






蹴りはみぞおちに入ってしまったようで、一瞬息ができなくて、

ごほごほっとせき込んだ。






咳が止まらなくて、横たわったままでいると、

今度は髪をつかまれて、ぐいっと思い切り引っ張り上げられた。