死にたがりな君と、恋をはじめる


「え、ちょっ……何して……」





私が思わず声を上げると、レイはシッと唇に指をあてた。







『静かに。寝れなくなるよ? それに、先生にバレちゃう』


「っ……」







私がうぐっと黙ると、レイは満足げに微笑んで、私の耳元でそっとささやいた。




『……お休み、奈月』






その優しい声が頭の中で響いて、あの人の声がスゥっと消えて、

私はすぐに眠気に襲われた。





あ、れ……なんで、急に眠く……。


これも、レイの能力……?






そんな風に思った時、スゥっと意識が遠のいて、私は次の瞬間眠りについた。








そして、再び気がついた時には窓の外は赤くなっていて、私は慌てて飛び起きた。


え……いつの間にか眠っていたみたい。



こんなに穏やかな眠り、久しぶりだったなぁ……。



ふわぁっとあくびが出て、ぐぐっと伸びをした。



……これも、レイのおかげか。






ふと気が付いて、俯いた。





普段はムカつくやつだけど、次に会った時には感謝しないと……。






と、何気なく窓の外を見て、気が付いた。




……私、どれくらい寝ていたんだろ?




っていうか、今何時⁉




一度気が付いてしまうと、急に慌ててしまって、時計を探した。