……そんな目で睨みつけられても、知らないよ……。
私は、もう気持ち悪さが極限まで悪くなっていて、
睨み返すこともできずに、保健室まで向かった。
「……あら? どうかしたの? 体調不良?」
「……はい、二年の、佐川奈月です。体調不良で保健室で休ませてほしくて来ました」
「そっか、じゃあ、そこの保健室利用リストに名前と、学年、クラスを書いてくれる?」
「はい」
素直に頷いて、紙に記入する。
それからカーテンでベッドを区切って、どさっと寝ころんだ。
寝たくても、目を閉じると昨日の、あの人の無機質な声が思い出されて、頭が痛い。
『寝れないの? 奈月?』
「……うん」
カーテンをすぅっと透けて、レイの姿が見えて、私は微かに頷いた。
「……どうやったら、寝られるかなぁ……。寝たくても、寝られなくて、
……目を閉じると、あの人の声が思い出されて、しんどいよ」
『……』
つい、弱音を漏らすと、レイは少し黙って、それからふっと私に微笑んだ。
『寝たいんなら、寝させてあげようか?』
「……え?」
なに言っているの……と、つい目を開けると、レイが目の前まで迫ってきていて、
私は、レイの大きな手で目元を隠された。


