その答えを聞いて、レイはため息交じりに指をくいっと動かした。
「っわ……」
ぐいっと下から力を働いて、
私は支えられるように立ち上がった。
「っ……ありが、と」
『どういたしまして。階段気を付けてね』
まるで紳士のようにリードされて、私はあれ、と疑問を持つ。
「……なんで、そんなにリードするの、うまいの?」
『ん?……まぁ、死ぬ前に色々経験したからね』
「ふーん……」
レイは少し言葉を濁す。
私は気分が悪かったこともあって、特にそれ以上気にしないことにした。
レイに支えながらなんとか階段を降りると、誠おばさんがこちらに目を向けた。
「あっ、奈月ちゃんおはよう! って、なんだか顔色悪いけど……大丈夫? 体調悪い?」
「……誠おばさん、おはよう。うん、ちょっと食欲ないだけ。大丈夫だよ」
私がそう言うと、誠おばさんはぱちぱちと目を瞬かせた。
「あれ? 奈月ちゃん朝なのに声がかすれてない……。今朝は気持ちよく起きれたの?」
「あっ、う、うん」
慌てて頷いた。


