死にたがりな君と、恋をはじめる


『うわー、おいしそう! 誠おばさんって料理上手なんだね』




おばさんが目の前にいるから、返事ができず、頷くだけしておく。







『お腹空いてきたー、食べていい?』



いや、幽霊ってお腹空くの?



『まぁ、冗談だけど』


いや、冗談かよ。








心の中でレイと会話しつつ、椅子に座った。




続いて誠おばさんも椅子に座り、にこりと優しく笑いかけられる。







「改めて、奈月ちゃん。誕生日おめでとう!」


「あ、ありがとう……」






コップにコーラを注がれて、柄にもなく照れてしまう。



コップに注がれてしゅわしゅわと音を立てるその液体を、無言で見つめる。








……こんな風に誕生日を祝ってもらったの、本当に久しぶりだ。










そう考えると、少し悲しくて、でも、やっぱりうれしくて。





じんわりとした温かさが胸に広がった。