何で……? なんで、誠おばさんは、私の思っていることがそんなにもわかるの……?
考えてみても、理由なんて思いつかなくて、それっぽい理由を答えてみる。
「私がわかりやすい、から……?」
「ふはっ。違うよ~」
恐る恐る口に出すと、誠おばさんは吹き出して笑う。
やっぱり、違う……。
眉間にしわを寄せてんーと唸って考えていると、誠おばさんは頭から手を離し、ニコニコと笑う。
「じゃあ正解を言おうかな。……私がね。奈月ちゃんのことを本当の娘のように思ってるんだ」
「え……? あ、ありがとう……?」
誠おばさんの言葉に少し首を傾げて、感謝を述べる。
誠おばさんは私のことを本当の娘みたいに思っている……?
いや、それは嬉しいんですけど……私の思考が読めるのとどんな関係が……?
疑問を隠そうともせず首を傾げる私に、おばさんはクククと笑った。
そして優しい瞳をこちらにまっすぐに見つめ、頬杖をついた。
「本当の娘のように思っているっていうか……もう私にとって奈月ちゃんは『娘同然』なんだよ。母が娘のことを考えるのは、当たり前だと思わない?」
「……わからない。私にはそんな母親がいたことはないから」
同意を求めてくる誠おばさんに、私は暗い顔で俯いて、ゆるゆると首を振る。
そんなこと聞かれても、わからない。
わかりたくても、私にはわかることができないんだ。
誠おばさんは少し顔を陰らせて、それから手を伸ばした。
「奈月ちゃん、奈月ちゃんは覚えていないかもしれないけど……。『奈央』は奈月ちゃんのこと、本気で愛していたんだよ」


