「止めないよ。……だって、奈月ちゃんが一生懸命考えて、決めたことだもの」
「……っ」
思いがけない言葉に、俯いたまま目を大きく見開いた。
私が一生懸命考えたこと、だから……?
ゆっくりと理解した時、じわじわと嬉しさがこみ上げてきて、頬がだんだんと熱を持つ。
でも、私は疑り深くて、内心首を横に振った。
本当に、それだけ?
……本当はどうでもよくて、適当に答えているだけじゃないの?
そんな風に疑ってしまう自分が嫌になって、私は自分の唇をギュッと噛んだ。
口いっぱいに広がる血の味も気にならず、噛み締めたままにしてしまう。
誠おばさんは私の様子をあたたかな笑みで見守って、私の頭を優しく撫でてくれる。
「ねぇ、奈月ちゃん。奈月ちゃんは私に大切に思われてるかを確認したいの?」
「え……っ⁉」
一瞬で本音を見抜かれて、私は絶句した。
誠おばさん、なんで……。
何でそんなに私のことわかるの……?
ぱっと一気に顔を上げて、誠おばさんの顔を見上げる。
すると誠おばさんはフッと眉を下げて苦笑する。
「今は『なんで私の思っていることがわかるの』って顔してるね?」
「っえ……なん、で……」
「あはは。なんで、かぁ……奈月ちゃんはなんでだと思う?」
そう問いかけられて、私は困惑した脳内を整理する。


