「大丈夫か？」
龍也くんはそう言うと私を優しく抱きしめた｡
「うぅ…怖かったよ…龍也くんが来なかったら私…ふ…ふぇ…」
「…大丈夫だから」
私は龍也くんに抱きしめられたまま思いっきり泣いた｡
私の涙が止まると龍也くんは優しく聞いた｡
「何があったんだ？」
聞かれた私はさっきあったことを全部話した｡
「ごめんなさい…」
「なんで明が謝るんだ？悪いのは全部あいつらだろ？」
「で､でも私けがれて…うぅっ」
そう私はさっき無理やり体を触られたりキスをされたんだ…
けがれているに決まってる｡
「そんな事言うな…」
「へ？」
龍也くんの顔はとても切ない｡
いったい龍也くんは何を言いたいのだろう？
「お前はけがれてなんかない…きれいだ…」
「っ///」
初めてきれいと言われることがこんなにも嬉しいことだということに気づいた｡
嫌…龍也くんだからだ｡
龍也くんならキスをされたって
体を触られたって嫌じゃない｡
むしろ嬉しい…
私はそう思った｡
