『何してるんですか先輩?』
男子たちの手が止まる。
『りゅ…龍也くん…』
そう龍也くんが私を助けにきてくれたのだ。
「何してるんですか先輩?」
顔は笑っているが目は笑っていない。
「何って…あ、遊んでるんだ」
「趣味が悪いですね…」
そう言いながら龍也くんが一歩一歩近づいてくる。
「な、何だよ?!」
「別に…」
ボコッ
『クッ…』
龍也くんは1人の男子を殴った。
「こ、こんなことしてただですむと…お、思ってるのか?」
そう言った男子の声はあきらかに震えていた。
『お前らこそただですむと思っているのか?とっとと消えろ…目障りだ』
突然龍也くんの口調が変わった。
「な、なななんだと?」
ながやたら多い男子。
『聞こえなかったのか?まだ死にたくなかったらここから消えろ…またこんなことしてみろ…次はただじゃおかない』
そう言った龍也くんの目には殺気が溢れていた。
今の龍也くんならやりかねない私もそう思ってしまうくらい…
「ひゃあ!」
男子たちもさすがにヤバいと思ったらしく
その場から逃げだした。

