好きだよ…

これは龍也くん?

誰が言ってるの?

好きだよ…

明…



『明起きなさい!!』



「はい!!」



お母さんの大きな声が頭に響く。



夢か…

てかいつのまに寝たんだ?



「ご飯だから下降りてきなさい。みんな待ってるわよ」

「は~い」



私は制服から部屋着に着替え

階段を駆け下りた。



「明~寝てたのか?」



はやくご飯を食べたそうなお兄ちゃん。



「お兄ちゃんには関係ない…」

「明ちゃん冷た~い(泣)」

「お兄ちゃん!子どもじゃないんだから!」

「だって、明が冷たいんだもん(泣)」

「だってじゃない!!」

「はい(泣)」



そんな兄と妹のやりとを見てか



「2人は相変わらずだな~」



父がお酒を飲みながら笑う。



「あなた、ご飯前に飲みすぎよ!」

「いいじゃないか、久しぶりなんだから」

「だからってね…」



お母さんはそう言うものの

ちゃっかりビールをついでいた。