◇君恋◇




「もうっ!お兄ちゃん!」

「全く男の家に住むなんて…?」



ふとお兄ちゃんが私の隣を見た。

表情がドンドンと凍りつく。



「はじめまして。明さんとお付き合いさせていただいてる、花園龍也と言います」



龍也はにっこり笑ってお辞儀をした。



「おまっ…「あら~明お帰りなさい。まぁ隣の方が彼氏なの?!」



お兄ちゃんが何か言おうとしてたけど

それはお母さんによって遮られる。

ありがとうお母さん…



「はじめまして。花園龍也と言います」



龍也はもう一度ぺこりとお辞儀をした。



「明、やるわねー(笑)」

「もうっお母さん!」



私はお母さんが余計なことを言う前にリビングへ押し込んだ。



その間、まさか龍也とお兄ちゃんがにらみ合ってるとは知らずに…