そう想定していたから、ドアの向こう側の顔を見て驚いた。

「どうしたの」
「いや、出てったから」

悠人は飲み部屋から盗んできた柿ピーと缶チューハイを見せてくれた。

「寝てたの?」
「いや、寝そうだったけど」

私は無防備にも悠人を部屋に入れる。
悠人もなんともない顔で入ってきた。
女子部屋なんだけど。

そこでやっと電気をつける。
と、夕食会場に行く前にみんなでバタバタと化粧直ししたコスメたちの残骸が露わになった。
悠人は興味なさそうに一瞥する。

さっきまで私が寝ころんでいたところだけ、跡のように掛布団が沈んでいた。
悠人と私は窓辺の向かい合った椅子にそれぞれ腰掛ける。

ぬるい沈黙。
悠人がポリポリを頭を掻く。
部屋備え付けの浴衣が少し悠人には小さかったようで、椅子に座るとふくらはぎまで簡単に見えちゃうのがダサい。

「さっきの麻梨姉と仁さん見て、いたたまれなくなったのかなと思って」

悠人は柿ピーの袋を開けて、テーブルに置く。

「うん、そうだね、そうだよ」
「罪悪感って朝言ってたけど、なんか、もうしたの」

悠人の冷めた目が私を見る。

正直に全部言ってしまおうか、言ったらデリカシーがないか。
でも悠人はきっと大体見透かしてる。