バレンタインデー当日は朝からずっとソワソワしてしまっていて。

いつもの調子で話すことが出来ないほど緊張していた。

だけど、お互いがお互いの事を意識している今ならいけると
確信していた。


放課後、君の家に行き、チャイムを鳴らした。

何秒かして、君が出てきた。

君の顔を見た瞬間、頭が真っ白になって、さっきまで考えていた告白の言葉が見つからない。

私は咄嗟に手にしていたチョコレートを差し出しながら、

「これ、バレンタイン。それと、好きです、！」

勢いで言った。

君は少し驚きながらも、

ありがとう、と言ってドアを閉めた。


しばらくの間魂が抜けたようになっていたが、
肝心な告白が曖昧のままだと言うことに気づき、ハッと我に返ってトークアプリを開く。

そこに今までの全ての思いを詰めた文章を打ち込んで送信する。

キラキラした君が好きだった事、君と話すのが本当に楽しかったこと、もし良かったら付き合って欲しい、ということ。

返事が来るまでの間は、本当は少しの時間だったけれど、すごく長く感じられた。

そして、既読が着いてから数分後、君から返事が届いた。