そんな君が、今目の前にいる。

私が会いたくて会いたくて仕方なかった君が

まさか隣の席にいるだなんて、思ってもみなかった。

緊張で手汗が凄い。

忘れられていたらどうしよう、もし他人だったら、そんな思いが頭の中を駆け巡り、かなり動揺していた。

そんな私の不安を吹き飛ばしてくれたのも、

君だった。


「ねえ、ぴよ。ぴよだよね?俺の事、覚えてる?」


私の事をぴよというあだ名で呼ぶのは先にも後にも君だけだった。

覚えてくれていたんだ、という安堵と嬉しさで笑顔になる。


「そうだよ、覚えててくれたんだ。」


「そりゃあね、ひさしぶり。」


最後に会ってから実に2年以上の月日が経過しているというのに、まるで今までずっと一緒にいたかのように話が弾む。

私は驚きと嬉しさでいっぱいだった。