「来たね。」 殿下が私を出迎える。 途端に私の顔は真っ赤になり、私はそれを隠すために俯いた。 すると。 いきなり殿下は私の頭を引き寄せ、私の髪に顔を埋めた。 「いいにおい……。」 その行動に身を固くして、私は動くことも話すこともできなくなる。