「あ、ミレイナは知らないよね。実は昨晩、沢山の魔獣が来たの。ちょっと心配だから、早めに行こうと思って」
「沢山の魔獣?」

 すぐにピンときた。

(もしかして、あそこに閉じ込められていた魔獣達?)

「私も着替えたらすぐに手伝いに行くね」
「え? でも、ミレイナは今日は休んでいたほうがいいんじゃない?」
「ううん。大丈夫!」

 ミレイナは拳を作った両肘を折って、元気だとポーズする。

「本当? じゃあ、先に行って待っているね」
「うん、すぐに行くね」

 ミレイナは片手を振ると、大急ぎで自室へと向かったのだった。