ずっとせき止められていた想いが溢れ出す。


それは、謝罪だった。



ハルに対しての罪悪感。



「――ごめんなさいごめんなさいごめんなさい、私があなたを……っ!!」



ハルを、泣けなくした。




ふたりで可愛がってた猫が死んでしまった時も大泣きをしたのは私で、いつまでも泣きじゃくる私を慰めてくれた。



道に迷い不安な時も、ずっと励ましてくれた。



母が亡くなった知らせを受けたあの時も、ハルは冷静だった。……ちがう。これ以上不安にさせないようとしてくれてたんだ――ハルは誰より優しくて、哀しい人だ。



崩れ落ちる私に駆け寄って。



「それは違う。詩織さんのおかげで詩乃と出会えたし、君のおかけで、俺は強くなれたし強くなっていけるから――だからありがとうだよ」