「もう…魔王様っ…ちょっと…早く起きてっ!!」




「んん…なんだよ…もう朝…??」




金髪のサラサラな髪の毛が私の太ももに触る。



彼の頭には角のようなものが生えていて、普通の人間ではない。



彼は魔王、デュマハ。訳あって私の太ももで寝ている。



「…ん、おはよ」


彼は私のほっぺに軽くキスをして、眠そうな目をしながら私を見つめていた。


はーあかわいいなあ魔王様…あんなに恐ろしかったのに…今は隙しかない。



もしかして、私、魔王様に攫われてよかった…??








っって!!!違ーーーーーーーーーっっっう!!!!!あたしは普通の農民と結婚して、普通の生活送って、可愛い自分の子供たちに囲まれて、おばあさんになったら窓辺で編み物しながら孫を拝むつもりだったのに!!!??


なに!!??これえーー!!!!!!!!!


なんで魔王様に攫われちゃってるのーー!!?んで、なんで魔王様が私の太ももで寝てるのよーーーーっ!!!





♡ ☆*。 _________1ヶ月前__________☆*。♡


「ほんっとこの町って何も無いわねーー…つまんなすぎて頭おかしくなりそうだわ」


私、フェルファは欠伸をしながら呟いた。辺りはのどかな景色に囲まれた平和な町。