君じゃなきゃ。



そのことが意外だったので思わず目を丸くしていると先輩は得意気に健人のことを話し出した。

「知ってるよ~。杉浦くん営業課でも成績いいし、人当たりもいいって評判なんだよ?」

「そ……そうなんですか?」

「うん、僕の周りでは評価高いね!」

先輩は大きく頭を上下させ何度も頷く。


……先輩の周りって……やっぱり仕事できる人ばっかりだよね?

健人……結構ヤルじゃん。


心の中で秘かに健人を褒めた。


「でも大変でしょ~?彼女となると」

「え?」


先輩はパソコンを立ち上げ、メールのチェックをしながら言ってきた。