「え、何を?」 自分の席に腰をかけながら先輩はあたしの小声の理由と聞かれる内容を把握しようと耳を傾けてきた。 「彼女さんとは……その……どこで知り合われたんですか?」 「あぁ……実は僕も社内恋愛なんだ」 「えぇ?!」 小声だったあたしの声は大きくなる。 だって社内恋愛って……! 竹下先輩を狙っている人が多いだけに相手が予想できない。