君じゃなきゃ。



時計が22時を過ぎたとき

「そろそろ帰ろっか」

というメグミの言葉であたし達は解散することにした。


「結局さくら飲まなかったねぇ。俺という頼れる男が傍にいるっていうのに」

「うぅ……一番信用できないかも」

「うわっ!今の傷ついたぁ!」


健人が胸を抑えて苦しそうな顔をする。それを見てあたしが笑っているとメグミが


「さくら達、ホントに幸せそうね~……たまには杉浦くんみたいに甘くじゃれつかれてみたいわ」


と、呆れた顔をして呟いた。