君じゃなきゃ。



すぐ運ばれてきたジンジャエールを片手に健人に切々と思いを伝えた。

「健人はこっちが気持ち悪いって言ってるのにすぐ手出してくるでしょ?人の気も知らないで……」

「だって我慢できないでしょ~。赤く火照ったさくらがベッドにグテッて倒れてたら~……」

「わー!!それ以上言わないっ!!」

恥ずかしさのあまり、勢いで健人の体を壁に押し付けてしまった。


「イテ~……でもそんなもんでしょ?休憩でホテル行くって了承済みなんじゃないの?」

「そ、そうかもしれないけど……でももうちょっと落ち着くの待ってほしいっていうか……そのまま家に帰りたいときもあるし……」

「え!そんなときもあるんだ!」



なに?その、初めて知りましたっていう顔は。