君じゃなきゃ。



お酒を飲んだ次の日だというのに、思ったより軽い体を起して、匂いの元をたどる。


たどり着いた先はキッチンで、健人がきちんとエプロンを着けて料理をしていた。


「あ!さくら、おはよっ!よく眠れた?」

「健人……」


窓から漏れる陽ざしが健人を明るく照らしていた。


食卓を見ると、サラダとトースト。

そして健人は今スクランブルエッグを作っているようだ。


「すごいね……ちゃんと料理するんだ」

「するよ~。一人暮らし長いもん。それに朝はちゃんと食べないと仕事できないから」


そういえば健人と仕事前の朝を過ごすのは初めてだ。