ゆっくり健人の頬に触れる。


健人の頬はワインのせいか少しだけ熱かった。


「健人熱いね。酔ってる?一杯しか飲んでないのに」

「ううん……たぶん照れてる……。明るい所で見たらきっと俺、顔真っ赤だよ」


そんな純情な健人、しばらく見てない。

今外灯がないのがもどかしい。


健人はあたしの手が冷たくて気持ち良いのか、目を細めてすり寄るように頬を当ててくる。


子犬みたいだとばかり思っていたけど、こうしてると猫がじゃれてるみたい。

くすぐったい。


それはとても心地の良いくすぐったさ。