君じゃなきゃ。



「え……えぇ!?」


あたしを何日も悩ませてきたことの真実を知った瞬間、全身の力が抜けた。


そりゃ信じてはいたけど。


でも不安はあった。



「あれ?何?!なんでそんなにヘナヘナになってるの?」


床にしゃがみこむあたしを見てメグミは不思議そうな顔をしている。


「ううん……なんでもない。ちょっと安心しただけ……」

「安心って……またまたぁ。あたしがさくらの彼氏に手、出すわけないじゃん」


ゆっくり立ち上がったあたしの背中を軽くメグミが叩く。



……そんなこと言って。


健人のことべた褒めしてたくせに。


不安にもなるよ。