君じゃなきゃ。



それから定時までプレゼンの報告書を書いたり、他の仕事をしたりして過ごした。


定時が近づくにつれ、先輩との食事が頭にチラついて仕事が思うようにできなくなる。



今更男の人と食事ってだけでこんなにも緊張しなくても。

健人とだって何度も何十回も食事してるのに。

他の人とだって。

先輩とだって会社の食堂でならご飯食べたことあるし。



少し興奮気味な気持ちを落ちつけようと深呼吸をする。


スー……ハー……スー……


「相川さん」


ハッ!


「はっ!ハイ!」


横から呼びかける声に振り向く。


だめだ。


気持ち結局落ち着かなかった。