君じゃなきゃ。



先輩の後ろで固まるしかできない……。


そんなあたしの様子をチラッと健人が覗き込むのがわかった。


「別れたにしても……なんか気持ち動くの早くないですか?ほら、さくらも困ってるし……」

「え……!違っ……」


あたし困ってるわけじゃなくて……健人とメグミのことを考えてただけで……。


慌てて先輩を見上げるとバッチリ目が合う。


「ごめん……相川さん。混乱させてるよね……」

「い、いえ……その……」



そりゃ混乱もするし動揺もしてる。


だって……あの竹下先輩があたしのこと放っておけないって……


それって……あたしのこと……