君じゃなきゃ。



そんな雰囲気に何かのセンサーが働いたのか





「相川さんをお願いします!」





企画課に健人の声が響いた。





あたしはハッとして我に返り、声のする入口の方を確認した。


先輩も一瞬眉をしかめて視線を移した。



「健……す、杉浦くん!?」


あたしは慌てて健人の元へ駆け寄った。



健人が企画課に来て……しかもあたしの名前を堂々と呼ぶなんて……珍しい。



ていうか……怪しまれちゃうから!