君じゃなきゃ。



先輩のおかげで今回のリハーサルも順調に終了した。


「ふ~……終わった終わった」


息を吐く先輩の顔が力が抜けたのか、少し疲れた表情に見えた。

それでもまだ、あたしの前だから無理をしているのかもしれない。


……彼女の前でも無理してたのかも……。


「せ……先輩、しんどい時は言ってくださいね?」

「どうしたの急に」


先輩は疲れた顔をまた引き締め直してあたしに目線を向けた。


「いえ、ここのところ忙しいですし、こういったトラブルもあったし……それに……彼女と別れたばかりだし……お疲れかな?なんて……」

「相川さん……」

「あのっ、頼りないかもしれませんが頼ってもらっていいので!頑張りますから、あたしし!だからっ……」



……だから……


だからもっと本当の先輩を見せて?