君じゃなきゃ。



顔を背けて、口に手を当てて隠してるみたいだけど……耳が赤い。


先輩も思い出して照れてるんだ。


健人なんて軽々抱きしめたりキスしてきたりするから……なんだか新鮮かも。



「ざっ雑談はさておき……そろそろ始めようか!リハーサル!」

先輩は仕切り直すように手をパンッと叩き、準備を進めた。


「あっ!あたしが機材の準備はするんで先輩は原稿のチェックしてください!」

「うん、ありがとう」


機材の準備をしていた先輩と場所を入れかわる。


あたしが準備をしていると、原稿に目を通しているはずの先輩の視線を感じた。



その視線に耐えきれなくてチラッと横目で先輩を見ると



……バッチリ目が合った。