君じゃなきゃ。



「健人のばか……」

会議室を出たあたしは小さく呟いて早足で自分の席に戻ることにした。


もう、今、頭の中にあるのは先輩。


こんなことなら仕事するんだった!

早く先輩と仕事しなくちゃ!


席に戻ると時間は、お昼休憩を20分過ぎたくらいだった。


「あれ?相川さん休憩もう終わり?」

先輩がパソコンを操作しながらあたしに聞いてくる。
パソコンに横には食べてる途中らしい焼肉弁当。


「あ、はい……もう用事済んだので……」


なんとなく先輩の顔が見れず、目を逸らす。


「……そう……なんだ。……お昼は食べた?」

先輩はあたしの顔を見て、様子がおかしいのに気づいたのか優しく聞いてきた。