「あれは、竹下先輩にさくらは俺の彼女って示しただけ。俺の腹の内は収まってません」
「そんな……」
「最初に俺が、一人だったか?って聞いたとき、正直に答えなかったさくらが悪いんだよ?」
……確かに。
とっさに先輩とのことを隠した自分の行動に後悔した。
「正直に話されるより嘘をつかれた方がもっと悪い方向へ考えてしまうんだから……」
会議室が暗いせいか、健人の表情がすごく寂しそうに見える。
……健人……悩んだのかな……。
「……本当にごめん」
「ごめんじゃダメ。……いっつも言ってるでしょ?」
「じゃぁどうすれば……」
尋ねた瞬間。
「キャッ!」

