ルルは、金貨を一枚とりだした。

「この条件をのんでくれるなら、一晩につき一枚あげるわ。三週間したらアンジェラが貴方より多い回数もらったことになるけれど、これを受け取れば貴方の方が上よ」
「…………その条件がなければ、添い寝はさせていただけないのですか?」
「いただけないっていうか。わたしがしてもらってる立場だけど、一応決まりは作っておきたいっていうか」
「そうですか」

 ノアは、金貨を受け取らずにルルを抱き締めて、ベッドに横たわった。

「ひゃっ」
「金貨はいりません。約束は守ります。だから、こうさせてください」
「約束を守ってくれるならいいけど……。本当に金貨はいらないの?」