ノアがふいっと横を向く。はらはら見守るルルに、イシュはいたずらっ子みたいな目を向けた。
「こいつ俺様が嫌で嫌でたまらないんだ。ルルーティカが修道院から出てきたってことは、次の聖王に内定したのか?」
「いいえ。聖王候補として、わたしとガレアクトラ帝国の第四王子ジュリオ殿下、二人が立っている段階です。彼を推挙しているのは、主席枢機卿マキャベルですわ」
「そう来たか。密輸のパートナーだからなー、あいつら」
イシュは、頭と尾と背骨が残った枝の先で、水平線の向こうに等間隔にならぶ光を指した。
「ガレアクトラの商用船だ。聖教国フィロソフィーに接するヒュール海を航行していて、荷を西方の国に下ろした帰りに補給の名目でユーディト港に入る。そこで一角獣を檻ごと積みこんで向かう先は、ガレアクトラ帝国だ」
「魔晶石のためとはいえ、どうしてそんな非情なことができるのかしら……」
「こいつ俺様が嫌で嫌でたまらないんだ。ルルーティカが修道院から出てきたってことは、次の聖王に内定したのか?」
「いいえ。聖王候補として、わたしとガレアクトラ帝国の第四王子ジュリオ殿下、二人が立っている段階です。彼を推挙しているのは、主席枢機卿マキャベルですわ」
「そう来たか。密輸のパートナーだからなー、あいつら」
イシュは、頭と尾と背骨が残った枝の先で、水平線の向こうに等間隔にならぶ光を指した。
「ガレアクトラの商用船だ。聖教国フィロソフィーに接するヒュール海を航行していて、荷を西方の国に下ろした帰りに補給の名目でユーディト港に入る。そこで一角獣を檻ごと積みこんで向かう先は、ガレアクトラ帝国だ」
「魔晶石のためとはいえ、どうしてそんな非情なことができるのかしら……」



