【コミカライズ】黒騎士様から全力で溺愛されていますが、すごもり聖女は今日も引きこもりたい!

 ルルを横抱きにしたノアは、積み重なった檻を足がかりにして、どんどん上へとのぼっていった。ときには飛び上がって隣の檻のうえに着地して、抜群の運動神経を見せつけた。

 だが、大きな振動で、ルルの腰につけた金貨がチャキチャキと鳴ってしまった。それを聞きつけて、男たちは「上から物音がするぞ」と集まってくる。

 このままでは見つかるのも時間の問題だ。
 ルルは、巾着を外してノアに手渡した。

「ノア、これをできるだけ遠くに投げて。囮にするの」

 ノアが巾着を遠くに投げる。部屋の隅でガッチャン!と鳴った金貨に、男たちは方向転換して向かっていった。

 その隙に、天井の穴から屋根のうえへ抜け出た。掃除用の足場があったので下りていったが、人影が見えて足を止める。

 屋根の真ん中に立っていたのは、杖をついた大司教だった。