それからの人生は……思い出したくもない。修道院に入るまでに味わった針のむしろは、ルルの心を今も痛めつけている。

 思い出に浸っていると、足が自然と二角獣の檻があった場所へ向かっていた。

 扉は爆風で飛ばされたまま修理もされていない。
 照明のない暗い部屋を、開口部から覗きこんだルルは、驚きに目を見開いた。

「これは……」